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好きか嫌いかでメリット・デメリットを
都合よく判断してしまう。
人の思考方法は、感情的な価値を優先して意思決定してしまうため、対象となる事柄に対して好意的な感情がある場合、メリットに目が向きやすく、リスクとなる情報には向きにくい。
一方、好ましくない感情がある場合は、逆にメリットは少なく、リスクに多く目が向いてしまう。
特に時間がなく判断を急ぐケースでは、この傾向はますます強くなる。
元来ヒューリスティックには、素早く意思決定を行えるメリットがある反面、判断ミスを起こしやすいデメリットもある。
だから、人には2つの思考モードがあり、直感的で自動的に高速に判断するシステム1と、論理的で統計的な思考で最終的な意志決定を行うシステム2を使い分けている。
しかし、感情的な要素が意志決定に関与してくる場合、感情によるシステム1の誤った判断を、システム2が正当に判断できず、システム1の感情的な判断に沿う情報収集をしてしまう傾向が強くなり、判断が振り回されてしまう。
表現可能なデザインパーツ
具体例
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「その問題!すぐに解決できます!」というキャッチに感化されて、不安を解消したいために衝動的に購入してしまう。
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好きな著名人が愛用しているときいて、特に吟味もせずに自分も利用したいと思う。
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好ましくない人物から勧められた商品は慎重になり、愛着のある人物から勧められた商品は前向きに検討しやすい。
提唱者・発祥エピソード
通常、人は意思決定する際は、認知した情報を説明可能な状況で判断が下されると考えられてきた。
しかし、それだけでは説明がつかないことが多くあり、感情が意思決定に関係していると認識され始めていた2002年に、オレゴン研究所の心理学者ポール・スロビック氏らのグループは、実験によって「好き嫌いの感情がリスクとメリットの判断に影響を与える」ことを発見し提唱した。
参考文献・参考サイト
感情ヒューリスティック ~行動経済学のススメ~
昂動力
https://ko-dou-channel.blog/feel-bias/
感情ヒューリスティック
UX TIMES
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/the-affect-heuristic/
私たちの意思決定に潜むヒューリスティック!その概要や注意点とは?
innova
https://innova-jp.com/what-is-heuristics/
感情ヒューリスティック
読書memo
http://blog.livedoor.jp/jnimori/archives/1041907338.html?ref=foot_btn_prev&id=6676790
【感情ヒューリスティック】意味・具体例・活用法を解説
インターネット戦略コーチ
https://north-media.jp/WebBoard/data/7/page_7_72.html
「コロナでだけは死にたくない」とはどういうことか?「良いリスク」と「悪いリスク」の違い
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https://nagaitakashi.net/blog/risk-communication/good-risk-bad-risk/