認知科学で考える「グローバルナビゲーション」のデザイン表現

ナビ・ボタン表現ミニスクール

今回は、サイトを利用するすべてのユーザーの中でも、特に新規ユーザーに対して、わかりやすく行きたい情報へ直感的に遷移可能で、機動的な行動をサポートできるデザイン表現について、認知科学で考えてみたいと思います。

関心の高い項目からメニューを並べることで
利用を喚起するBeforeとAfter

情報を発信する側だけの理由で、情報を整理し階層化してサイト構造を構築してしまうと、ユーザーの直感的な操作が制限される「目次化」されたグローバルナビゲーションになりやすい。
そのため、
●サイトにとって重要視するユーザー層はだれなのか、
●一番興味関心が高い情報は何なのか?

など、ターゲットユーザーのサイト内行動を想定せずに、情報を発信する側の思惑だけで無意識に並べてしまうグローバルナビゲーションでは、ユーザーの行きたい場所がわかりにくくたどり着けなかったり、ブランドイメージが曖昧になってしまうなどの原因となる。

最初と最後に関心の高いメニューを
配置すると記憶に残りやすい!

グローバルナビゲーションで表示されるメニュー数は、人の短期記憶と密接に関係しているため、多く表示したり構造が複雑になるほど、サイトの全体像を把握できなくなる。
そもそもナビゲーションメニューは左上から利用される傾向が強いことや、興味・関心が強い情報を優先して閲覧するため、グローバルナビゲーションの最初のメニューは記憶に残りやすく、中間にあるメニューは記憶に残りにくい。
また最後のメニューは、短期記憶に保持されやすいため、ユーザーとのコミュニケーションとなる「よくある質問」や「お問い合わせ」への誘導がしやすく、よりロイヤリティ意識の高いコアユーザー向けのコンテンツに対しての関心が強くなる。

わかりやすい遷移導線を実現する
グローバルナビゲーションの認知心理


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香西 睦

香西 睦

論理的で客観的なデザイン理論と、ユーザーの視点に立った情報デザインは、Webサイトの課題を見極め、わかりやすいインタフェースを実現!

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香西 睦

香西 睦

「だから、そのデザインはダメなんだ。(エムディエヌコーポレーション刊) 」の著者。 論理的で客観的なデザイン理論とユーザー視点の構造設計・情報デザインを用いて、Webサイトの課題を見極め、Webサイトの性能をアップさせる利用者の目線に立ったわかりやすいインタフェースの設計で多くの企業様のお手伝いをしてきました!

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