代表性ヒューリスティック(連言錯誤)

行動過程

ありがちだと思われることの確率を
経験則から過大評価してしまう。

代表的・典型的でありがちなモノゴトは、経験則によって「こういうときはこうなるもの」という、すでに持っているイメージから、実際に起こる確率よりも過大に評価してしまう傾向が強い。

ひとつひとつを考えることなく、無意識のうちに意思決定や結論に至る行動を可能にするため、時間短縮を図り効率的に判断できる。
そもそも人は、直感的に意志決定を行うシステム1(速い思考)と、熟考するシステム2(遅い思考)を使い分けて情報を処理しており、多くの情報処理は簡略化されたプロセスを好むため、論理的にモノゴトの善し悪しを検討するのではなく、自身が抱く典型的なイメージに基づいて、かんたんに評価してしまうため判断ミスが起きやすい。

ちなみに、「ヒューリスティック」とは、行動経済学の世界ではとても重要な概念で、何らかの意思決定をするときに、「完璧な分析はせずに、簡略化した思考で判断する」思考プロセスをいう。

具体例

  • 血液型がAB型の人は二面性があって変人が多いと分類できる

  • オシャレな家具を使っていたりキレイなオフィスの会社は仕事ができる会社だと思う。

  • 3つの選択肢で商品を選ぶ際、真ん中の商品が最も無難でリスクが少ないと思う。

提唱者・発祥エピソード

ノーベル経済学賞を2002年に受賞した行動経済学者ダニエル・カーネマン氏と認知学者で数理心理学者のエイモス・トベルスキーは、「ヒューリスティックとバイアス」という共同研究の中で考案した、 冷静に考えれば間違えない「リンダ問題」と呼ばれる設問を用いて、人は判断を下す際に典型的・象徴的である「頭の中のイメージ」に当てはめて誤答してしまう論理矛盾を示した。

参考文献・参考サイト

心理学用語「代表性ヒューリスティック」の意味とは?リンダ問題まで解説
https://gimon-sukkiri.jp/daihyouseiheuristic/

スッキリ

代表性ヒューリスティック
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/representativenessheuristic/

UX TIMES

ヒューリスティックス
https://kagaku-jiten.com/cognitive-psychology/higher-cognitive/heuristics.html

科学事典

代表性ヒューリスティックとは|具体例やビジネスでの戦略例を紹介
https://library.musubu.in/articles/39055

Musubuライブラリ

ヒューリスティックとは?バイアスとの違いは?具体例で解説|仕事に使える行動経済学
https://asu-yoku-laboratory.com/behavioral-economics-heuristic

社会人の教養

代表性ヒューリスティックとは?連言錯誤との関係は?豊富な例で解説|仕事に使える行動経済学
https://asu-yoku-laboratory.com/representativeness-heuristic-and-conjunction-fallacy

社会人の教養

代表性ヒューリスティックとは|意味・具体例・活用法を解説
https://sales-closing.net/2020/04/27/representative-heuristic/

セールスYouTuber

代表性ヒューリスティックとは|具体例やビジネスでの戦略例を紹介
https://library.musubu.in/articles/39055#i-9

musubuライブラリ

企業内セミナーや社員のUI/UXスキルアップ講座の開催を
ご検討の企業様からのお問い合わせはこちら

香西 睦

香西 睦

論理的で客観的なデザイン理論と、ユーザーの視点に立った情報デザインは、Webサイトの課題を見極め、わかりやすいインタフェースを実現!

同じテーマのおすすめ記事

人気コンテンツ

  1. 1

    非注意性盲目(ミスディレクション)

  2. 2

    短期記憶に関するミラーの法則(マジカルナンバー)

  3. 3

    シグニファイア(知覚されたアフォーダンス)

  4. 4

    フットインザドア(段階的要請法)

  5. 5

    05:ユーザー視点で作る高い説得力を持つUI設計&提案書

最近の記事 おすすめ記事 特集記事
  1. シャルパンティエ効果

  2. [11月4日]福岡DAY2セット|直感的で使いやすいUIデザインが作れる!

  3. [11月3日]福岡DAY1セット|直感的でわかりやすいUIデザインが作れる!

  4. 手続き記憶

  5. エピソード記憶

  1. 近接の法則

  2. 類同の法則(類似性の法則)

  3. シグニファイア(知覚されたアフォーダンス)

  4. 画像優位性効果

  5. 選択的注意(カクテルパーティー効果)

  1. あらゆる人に直感的でなければいけない、エラー表示と使えないヘルプ

  2. わざわざ入力を面倒くさくしているドロップダウンリスト

  3. ユーザーの「知りたい度」によって変わる、「読み方」と「読む範囲」

  4. カッコいいだけなのはデザインとは言わない。

  5. UIデザインはデザインではなく統計だ!

香西 睦

香西 睦

「だから、そのデザインはダメなんだ。(エムディエヌコーポレーション刊) 」の著者。 論理的で客観的なデザイン理論とユーザー視点の構造設計・情報デザインを用いて、Webサイトの課題を見極め、Webサイトの性能をアップさせる利用者の目線に立ったわかりやすいインタフェースの設計で多くの企業様のお手伝いをしてきました!

TOP