アンカリング効果

判断過程

最初に提示された数字が意識に固定化され、
以降の数字に対する判断が左右される。

人は、適切な判断ができるだけの情報量がない状況下で、限られた情報だけで判断しなければいけない時、特に最初に提示された数字に対して強い印象を受けて、船が碇を降ろして固定するかのように、無意識のうちにその数字に思考が固定化してしまう。

そもそも人は、同時に2つ以上の情報を処理することができないために、特定の情報以外を排除して、ひとつのモノゴトに集中してしまうという「焦点化の法則」が働きやすい。
そこで、本人の意志に関わらずアンカーとなった最初の情報が前提条件となって、以降に提示される数字との比較において、優劣、損得などの判断がそれに左右される現象で、心理学の「認知バイアス」のひとつ。

ちなみに、最初に提示される情報が意味情報の場合は、数字よりもアンカリング効果は低い。

具体例

  • 通常の価格に縛られて、値下げ後の価格が魅力的に感じる

  • 待ち合わせの時間に30分遅れると連絡したが、実際は10分遅れで到着したことに、遅れたことに変わらないが早く着いたと感じられる

  • 目標となる数値を先に示した上で、○%アップ、○%達成などと効果をアピール

提唱者・発祥エピソード

2002年にノーベル経済学賞を受賞した米国の行動経済学者ダニエル・カーネマン氏と、米国の心理学者エイモス・トヴェルトスキー氏が、1974年『サイエンス誌』で発表した論文「先行する何らかの要素(アンカー)によって物事の判断が左右される『認知バイアス』の1つ」の中で紹介されたことで、「すぐできる効果的なマーケティング手法」として瞬く間に世の中に広がる。

参考文献・参考サイト

【アンカリング効果とは】最初の数字が人の行動を決める!? 活用法と注意点
https://mynavi-agent.jp/dainishinsotsu/canvas/2021/12/post-611.html

マイナビエージェント

アンカリング効果
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/anchoringeffect/

UX TIMES

アンカリング効果の意味やマーケティングとの関係について解説
https://www.leadplus.co.jp/inbound/blog/anchoring-effect-and-marketing.html

LeadPlus

アンカリング効果とは?マーケティングで使えるユーザー心理を掴むコツ
https://ferret-one.com/blog/anchoring-effect

ferret

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香西 睦

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論理的で客観的なデザイン理論と、ユーザーの視点に立った情報デザインは、Webサイトの課題を見極め、わかりやすいインタフェースを実現!

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香西 睦

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「だから、そのデザインはダメなんだ。(エムディエヌコーポレーション刊) 」の著者。 論理的で客観的なデザイン理論とユーザー視点の構造設計・情報デザインを用いて、Webサイトの課題を見極め、Webサイトの性能をアップさせる利用者の目線に立ったわかりやすいインタフェースの設計で多くの企業様のお手伝いをしてきました!

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