画像優位性効果

記憶・分析過程

文字や言葉だけで伝えるよりも
画像と組み合わせた方が記憶に残りやすい。

本来、人の脳は情報の処理が楽な方を選ぶ傾向が強い。だから、視覚から入ってくる情報において、文字情報の約7倍の情報を有している画像情報は、瞬時に理解できる傾向が強く好まれやすい。

人は文字や言葉だけで伝えられるよりも、画像と組み合わせて情報を伝えられる方が、より早く情報を処理し長期記憶化されやすい。
しかし、画像だけの情報は、正確性が不十分であったり否定的に感じられてしまう可能性があるため、画像と文字を適度に組み合わせることが最大限の効果を生む。


ちなみに、『ブレイン・ルール』の著者ジョン・メディナの研究によれば、72時間後の記憶率は文字や言葉だけの場合わずか10%程度に留まるのに対して、画像は65%が記憶されている。

具体例

  • プレゼンテーションや商品説明において、文字だけで説明するよりも、画像を使って説明される方が説得力が高
  • 活字で書かれた社名よりも、ロゴマークで示された社名の方が記憶に残る
  • WEBでテキストリンクをクリックする際、冒頭に付くアイコンでリンクの種類を即座に理解し、後ろに付くアイコンで、リンクの開き方を理解できる

提唱者・発祥エピソード

画像優位性効果の理論的基盤と言われる「デュアルコーディング理論」は、1971年心理学者のアラン・パイヴィオが開発した認知理論。
言語による情報処理システムと非言語の情報処理システムを同時に扱うことができる複雑なプロセスによって、記憶力を向上させているという。

参考文献・参考サイト

「画像優位性効果」を理解してユーザーの記憶に残るwebサイトを作成しよう
https://www.asobou.co.jp/blog/web/memorable-web

株式会社アーティス

画像優位性効果
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/picture-superiority-effect/

UX TIMES

(実例あり)情報量7倍!?求人の応募数アップに写真が必要な理由
https://note.com/atcompany/n/nfffed7c56df5

note

脳は文字よりも画像を好む!?感動的なストーリーを伝えるのにグラフィックスが効果的な理由
https://innova-jp.com/story-contentmarketing/

innova

画像が持つ効果について知ろう~画像優位性効果とモンタージュ理論~
https://www.site-shokunin.com/blog/design/4481.html

サイト職人

クライアントを説得できるデザイン理論が身に付く!
UI/UXデザイン講座のご予約はこちら

香西 睦

香西 睦

論理的で客観的なデザイン理論と、ユーザーの視点に立った情報デザインは、Webサイトの課題を見極め、わかりやすいインタフェースを実現!

同じテーマのおすすめ記事

おすすめランキング

  1. 1

    [10月8日]東京DAY1|直感的でわかりやすいUIデザインが作れる!

  2. 2

    サイモン効果(刺激反応適合性効果)

  3. 3

    認知科学で考える「ローカルナビゲーション」のデザイン表現

  4. 4

    2つの思考モード(二重過程理論)

  5. 5

    アンダードッグ効果(判官贔屓〈ほうがんびいき〉)

  6. 6

    05:ユーザー視点で作る高い説得力を持つUI設計&提案書

  7. 7

    UIデザイン・認知科学講座:01|UIデザインが必ずわかりやすくなる心理テクニック

  8. 8

    認知科学で考える「入力フォーム」のデザイン表現

  9. 9

    マイナス要素を無くすことが、ユーザビリティの要

  10. 10

    3-4:ユーザーの利用目的にヒットするニーズとウォンツ(オンライン講座)

香西 睦

香西 睦

「だから、そのデザインはダメなんだ。(エムディエヌコーポレーション刊) 」の著者。 論理的で客観的なデザイン理論とユーザー視点の構造設計・情報デザインを用いて、Webサイトの課題を見極め、Webサイトの性能をアップさせる利用者の目線に立ったわかりやすいインタフェースの設計で多くの企業様のお手伝いをしてきました!

UIデザインがよくわかる本

香西睦の執筆デザイン書籍・電子書籍

TOP