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顧客満足度に影響を与える提供品質を
モデル化した5つの分類。
利用者の満足度と提供する製品・サービスなどの品質要素の関係性を優先順位を付けた5つに分類し、「品質管理」と「顧客満足度」の関係性をモデル化した理論。
品質の充実度をヨコ軸に、顧客の満足度をタテ軸としたグラフでも示され、一般的に、顧客の満足度は品質の充実度に応じて変化するが、どのレベルの品質要素なのかによって、UX(ユーザーエクスペリエンス)性能に与える影響が異なるため、その品質が下記のどの「品質要素」に該当するかが重要となる考え方。
1)当たり前品質:
有って当たり前な存在で、無ければ強い不満を生む存在。
WEBで言えば「ローカルナビゲーション」がそれにあたり、他の情報との関係性や現在位置が不明瞭であるほどストレスが溜まる。
2)一元的品質:
満たされるほど満足度が高まる一方、無ければ不満を抱く存在。
WEBで言えば「グローバルナビゲーション」がそれにあたり、メガドロップナビゲーションなど、直感的でスピーディな機能性により快適性が高まる。
3)魅力的品質:
その存在によって高い満足が得られ、他社と比較することでその価値をさらに実感できるが、機能として無くても不満に思わない存在。
WEBで言えば「関連情報リンク」がそれにあたり、レコメンド機能などによる利用者の行動に合致した動的な出し分けが充実しているほど満足度が高い。
4)無関心品質:
提供する側は画期的と考えていても、利用者にとっては有っても無くてもあまり意味を持たない存在。
WEBで言えば「サイトマップ」がそれにあたり、最近ではフッターにミニサイトマップなどを掲載するのが一般的だが、ローカルナビゲーションやグローバルナビゲーションが機能していれば、SEO施策の機能性以外ユーザーにはあまり利用価値がない。
5)逆品質:
機能が充実していくほど不満が高まって逆効果となる存在。
WEBで言えば「ハンバーガーメニュー」がそれにあたり、サイト構造が大きくなるほど多階層に複雑化し、直感性が損なわれるため、利用しようとするモチベーションが下がる。

表現可能なデザインパーツ
提唱者・発祥エピソード
1980年代に品質管理のスペシャリストである、東京理科大学名誉教授の工学博士・狩野紀昭氏によって考案された。マーケティングや品質管理の分野において、多大な影響を与えたモデルで、海外でも「Kano Model」として広く知られている。
参考文献・参考サイト
【力の入れどころを見誤るな】狩野モデルから学ぶ「顧客満足度」を最大化させる方法
社会人の教養
https://asu-yoku-laboratory.com/kano-model
UX TIMES
世界が注目する「狩野モデル」で、顧客満足度の高いプロダクトデザインを
Workship MAGAZINE
https://goworkship.com/magazine/kano-model-analysis/
狩野モデルを使って「価値」の正体を因数分解、競合と差をつける品質とは?〜マネプロ#15
note
https://note.com/kazuki_tsuboi/n/n3d15d2187054
狩野モデル~ゲーム開発に役立つ経営学~【MBA第14講】
Board Game to Life
https://www.bodoge-intl.com/column/mba/kano_model/
ウィキペディア