短期記憶に関するミラーの法則(マジカルナンバー)

記憶・分析過程

人が15~30秒の間に正しく覚えられる
情報のまとまり(チャンク)の量は7±2。

数字や単語を記憶する場合、一般的な人の短期記憶(ワーキングメモリ)が保持できる15秒から30秒の間に、正しく覚えられる情報の量(「チャンク」と呼ばれる情報のかたまり)は7±2という法則。
チャンクとは、ひとつの意味や認識のかたまりを指し、記憶の限界数を単純な量ではなく「単位」とするのが特徴。


情報を追加すればするほど記憶することができず、整理することが困難になるため、情報構造が複雑になるほど扱いも困難化する。そのため、何かを相手に伝える時は、情報を容易に記憶できる7つ以内に留めることが重要。

ちなみに、近年では2001年、ミズーリ大学の心理学教授ネルソン・コーワン氏の研究による「記憶の限界は4±1個程度である」が浸透し、マジカルナンバー4やマジカルナンバー3が一般的となっている。

具体例

●クレジットカード番号や電話番号は4桁単位でグルーピングされているので覚えやすい。
●[逃げるは恥だが役に立つ]は「逃げ恥」
●[もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら]は「もしドラ」。
●グローバルナビゲーションは7個単位で階層化すると、選択に迷いにくい

提唱者・発祥エピソード

1956年プリンストン大学の認知心理学者ジョージ・A・ミラー教授の論文「The Magical number seven, plus or minus two(マジカルナンバー7±2:情報処理の限界)」で発表された。
のちに、2001年ミズーリ大学の心理学者ネルソン・コーワン教授の研究によって、人間の短期記憶の限界は「4±1」という「マジカルナンバー4」が提唱され、現在においてはこちらの法が実用的とされている。


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参考文献・参考サイト

ミラーの法則から学ぶUXデザインにおける情報設計のルール
https://webdesign-trends.net/entry/5316

Psycho Psycho

短期記憶に関するミラーの法則
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/millers-law-of-short-term-memory-load/

UX TIMES

情報整理が捗る「マジカルナンバー」という考え方。“短期記憶の限界” をビジネスに生かせ!
https://studyhacker.net/columns/tankikioku-chunk

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