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審美的なデザインは実際の使いやすいとは
関係なく「使いやすい」と認知される。
実際に使いやすいかどうかにかかわらず、審美的に美しくデザインされたものは、そうでないものより非常に好ましい「使いやすい」という印象を持つため、些細な問題が起きても看過されやすい。
美的ユーザビリティ効果が起きる要因として、脳は情報の認知・処理が簡単なものを好むため、すぐれたデザイン性が持つ「情報のわかりやすさや処理のしやすさ」は、判断がよりポジティブになることがさまざまな先行研究によって明らかになっている。
脳は、直感や印象形成の元になる「2つの思考モード」のうち「システム1(速い思考)」によって、わずか約50マイクロ秒という速さで、自動的に第一印象を形成している。
一方で、美的ユーザビリティ効果は、利用回数が少ないほど発生しやすく、慣れとともに効果は働かなくなる。
ちなみに、ユーザーからの印象が良くなる一方で、本来であれば露呈する欠陥や改善点が埋没してしまうことが懸念され、結果的には使いにくい状況を生み出す要因になりやすい。
表現可能なデザインパーツ
具体例
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Apple製品の印象から来る使いやすいという印象
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オシャレで素敵なお店を利用した際、サービス品質が期待に応えられなかったとしても、あまり気にならない
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時々のトレンドをいち早く取り入れたWEBサイトは、ユーザーから見た目だけでなくサイトの機能性も高く評価されやすい
提唱者・発祥エピソード
1995年、当時日立デザインセンターの研究員だった黒須正明氏と鹿志村香氏は、使いやすさと視覚的な魅力との相関関係を調査によって明らかになった。
参考文献・参考サイト
美的ユーザビリティ効果
ニールセン博士のAlertBox
https://u-site.jp/alertbox/aesthetic-usability-effect
美的ユーザビリティ効果
UX TIMES
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/aesthetic-usability-effect/
「美しさ」は「使いにくさ」を隠す“美的ユーザビリティ効果”
note
https://note.com/mitsuru_h_cc/n/nb2b21e6c9d03
優れた UI が悪い UX を隠す理由と方法 — 美的ユーザビリティ効果
ICHI.PRO
https://ichi.pro/sugureta-ui-ga-warui-ux-o-kakusu-riyu-to-hoho-biteki-yu-zabirithi-koka-270665825960093
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エンジニアtype
https://type.jp/et/feature/17794/